濱崎(天本)さんが自身の今をYouTubeにアップされました

わたしの終活「老いてこそ輝く そうありたい」

 濱崎さんは度々このホームページに、ご主人の介護のことやアメリカに住む息子さんに会いにおひとりでミネソタへ行かれたことなど投稿していただきました。今回ご自身の後半生をYouTubeにまとめられました。
 パーキンソン病だったご主人の5年に及ぶ介護とお看取り、その苦労の中でご自身も鬱病になられましたが、非常なご努力と、アメリカにいる息子さん家族などの絆に支えられて心身ともに健康を回復されて、今は積極的に人生を楽しまれている記録です。
 濱崎さんが参加されている地域の「終活セミナー」の皆さんの励ましと援助で、YouTubeという形で私たちに情報提供していただけたのは、非常に有り難いことです。1時間08分と少し長いですが、元気をもらえる内容ですので、皆さんもご覧になられることをお勧めします。内容は次の8章から成っています。管理人
Chapter1 夫の介護・うつ
Chapter2 葬儀・海洋散骨
Chapter3 闘病・本との出会い
Chapter4 アメリカ・家族
Chapter5 Facebook
Chapter6 断捨離
Chapter7 詩
Chapter8 夢

このYouTubeが完成したときにご本人からいただいたお言葉です。
 「このYouTubeは去年の11月頃に撮ったものですが、編集者に不幸があってのびのびになりました。終活セミナーに数回参加していましたらその事務局の人からYouTubeに出てくださいませんかと言われましたが、恥ずかしいし全然思ってもいなかったのでそのままになっておりましたが、コロナになってセミナーもお休みになって忘れていた頃に突然メッセージが来て会って話し合いました。それでも決断出来ず、考えますと答えていましたが、このYouTubeが誰かに元気を与えるのならやってもいいかなと思うようになり、それから編集者が家に来て撮影が始まりました。私はアメリカに送るために写真を多く撮って、Facebookに載せたりしていましたのでその写真を用いたり、外に出て緑の中を彼と歩いたり NPOの福祉亭でランチしたりと撮影しましたが、半年をかけて出来たものです。
 コロナの前はルーツをたどる旅や家族で行った場所へひとり旅したりとあちこちカメラを持って出かけていたので、沢山の人との出会いがありました。今は自分の感性に合う人達との出会いがあって、それは楽しいもの。遠のく人あり近くになる人ありです。終活セミナーの講師の人達との出会いがあって出来たYouTubeです。こんな風になるなんて想像もしていなかったです。介護と鬱病との闘いで私はとても変わりました。感謝と勇気を知りました。今では撮って良かったかなと思って倉田さんに送りました。同窓会のホームページに載せて下さって大丈夫です。題名が「老いてこそ輝く」とありますが、果たして輝いているのかわかりませんが。前向きだとよく言われますが、自分としては決して前を向いているつもりはありませんよ。濱崎」

「いきいき新聞」(特定非営利活動法人 福祉亭 機関誌)投稿詩

こんな時もありました  浜崎登志子  2022.2月

ああ、毎日眠られない
ご飯が食べられない
砂をかむようだ
10数Kgやせる
いつも横になっていたい
でも君のそばには私しかいない

君に毎日食事を作り
あとは君の車イスの横で
盲導犬のように横になる
今 盲導犬に出会うといとおしい

ケアマネージャーが来る
ヘルパーが日変りで来る
床屋 歯科医が来る。
理学療法士も来る
彼等は毎日やって来るが
誰も私のことを知ることはない

車イスで君をトイレまで運ぶ
鉛のように重たい君を持ち上げる
やせた細腕で持ち上げる
涙ぐみながらベットへもどす
心療内科に通う私がいる
他人は誰も私に気がつかない
私の心の中を知る人はいない

人はいつかは必ず死んでゆくもの
人の心とは如何に親友と言えども
我が意の如くに引き寄せられないのだ
それが人間である

「要介護5」
ドクターが「入院しましょう」と告げる
そこからずっとひとりぼっち
通院の帰りの電車の窓から見える家々の灯が
「あの灯の中に家族がある」と思うと
涙があふれ出て電車の中で唇をぐっとかむ

四年もの入院生活が続く
じっと自分の中に入り込んでゆく
深く 深く さらに深く
人はどんなことにも耐えられるように出来ているのか

よくぞ ここまで生きてきた

人は外からでは他人のことは何にもわからない
外から見ても人の心は見えないもの

あの時があったから今の私がいる
何かが私の中で変わったのだ

              <以上>